宮村秀明 vol.2  “Hope and Anticipation”

2021.4.9

宮村秀明 vol.2 "Hope and Anticipation"

アメリカで日本人陶芸家といえば、濱田庄司とともに、宮村秀明の名前が挙がります。
その宮村秀明の作品を、6年振りに銀座で展示する機会に恵まれました。是非、この貴重な機会を見逃さずにご高覧くださいませ。

宮村秀明展 -Hope and Anticipation- 展覧会情報はこちら

Vase with Bronze crystalline glaze 
磁器 W19cm×H21cm

 

前回の記事、vol.1 “Risk and Discovery”では、自身の人生を変えるきっかけとなった曜変天目茶碗を、まるで愛すべきロックスターのように語っていた宮村秀明をご紹介しました。
vol.2は「かたち」について、そして、今回の展覧会に込められたメッセージをお届けします。

 

“Peaceful Shape”

多くのコレクターが「幸福感溢れる」と評する宮村秀明の「かたち」。30年前、宮村秀明の作品をいち早く認め、コレクションを始めたコレクターが作った宮村秀明作品専用の部屋は、その空間に居ると平和な気分になることから、「Peace Room(ピースルーム)」と名付けられているそう。確かに宮村の作品には、奇をてらった形がなく、いずれもそれぞれに尽くされた独自の釉薬が抵抗感なく味わえる。安定感とゆらぎのある、何か心地よい「かたち」になっている。

 

 

“目指すかたち”は、すべて自然のなかにある有機的な生命のフォルム。

 

水滴のようなかたち、風船をふうっと膨らませたようなかたち、果実が地球の重力とともに育んだようなかたち、その造形は変化に富んでいる。

 

しかし、ろくろ作業は、重力に逆らって土を上に持ち上げていく作業である。重力によって自然にできた形を、逆のアプローチで目指すというパラドックスが楽しい。観る人から「ガラスですか?金属ですか?」という質問が出るたびに、『ちゃんと、重力の表現が成功している』と嬉しく感じるそう。

 

宮村の釉薬は粘度が高く、分厚い。例えば、“青い野兎の毛皮” Blue hare’s fur glazeは、じっくりと時間をかけて釉薬が形にそって下まで流れていくことによって、繊維の長い表情が生まれる。その分厚い釉薬が、どんな風にかたちの表面をなぞりながら文様を創り出しているのか、それも宮村作品鑑賞の楽しみの一つ。

 

“Hope and Anticipation -希望と期待-”

「僕は、人々に僕の作品が何か与えられればいいな、といつも感じているんですね。“Hope and Anticipation -希望と期待-”が、自分の作品を一番表現出来るのではないかと思い、今回の個展のタイトルにしました」

 

「僕の作品を観て下さった皆さまに、数秒でも良いけれども、観た瞬間にやさしさとか期待とか希望とか与えることができれば僕は幸せに思います」

 

「僕の作品が人々に喜びと幸福を与えることができるとしたら、それが僕の役割。そして、それは全ての芸術家の役割とも言えるでしょう」

 

I hope my pottery affects people in a positive way making people feel calmer, happiness and inspired. My artistic expression is inspired by nature’s beauty.

「僕の作品が、皆さまに前向きな心の平穏、幸福、そしてインスピレーションを与えることを願っています。僕の芸術的表現は自然の美からインスピレーションを得ています。」

 

宮村秀明先生からのメッセージ

自分にとっても経験したことのない出来事で、この一年数ヶ月、家にいることが多くいろいろなことを考えました。何が一番大切かを考えました。家族の大切さ、友達の大切さ。仕事の面では、新しい釉薬や形の研究をしました。とにかく自分がリラックスするためには土に触れなければいけない。人間が生まれて何百万年、人間のDNAの中に”土に触れる”ことで“安心する”、ということが組み込まれているのではないかと思います。僕の場合は、とにかくリラックスが出来る。触れるとふっと瞑想のように違う世界に導かれる。今まで土に触れたことのない人、陶芸の経験のない方、お勧めです。きっと良いことが起こると思います。

宮村秀明

 

 宮村秀明 作品 01〜07

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宮村秀明作品01
Vase with Peacock glaze

技法     磁器
制作年    2019年
作品サイズ  W20cm×H23cm
備考     サイン有
SOLD

「この作品を見ると分かります。これが”孔雀釉”です。この釉薬の表現を得るために、2つの釉薬を使用しました。”青い兎釉”は既に創り上げていたのですが、”孔雀”の効果を得る為の2つ目の釉薬に辿り着くには、数年を費やさなければなりませんでした」

 

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作品は、ギャラリー桜の木銀座店、または軽井沢店にてご覧いただけます。

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