内田邦太郎先生からのプライベートメッセージ
東京藝術大学1年生の時、先輩に担ぎ出されるかたちで、執行部の文化部長になったんだ。芸術祭では実行委員長をやるはめになってね。岡本太郎に取材に行ったのはその頃。「人間は弱い者程強くなければならない」。岡本太郎は理論派でね。当時“ニーチェの超人思想”に傾倒していて、彼の背景にあったコンプレックスなど、色々な事を聞き出せてね。藝大の文芸部から“藝大アート”に載せるからインタビュー記事を文章にしてくれと頼まれて、それが、文部大臣賞を取ったりして驚いたよ。
父の真似事で陶芸もしていたのだけれども、大学3年生の頃、京都国際会館のインテリアデザインを担当した剣持勇先生に「作ってみないか」と言われ、何とか作品を納めることが出来たときに目にした、壁の篠田桃紅の作品が本当に印象的だった、今でも忘れられない。その後、パート·ド·ヴェールを始めた頃に代官山のベン フィット(北川フラムがやっていたインテリアショップ、現在のアートフロントギャラリーの前進)の店長に連れられて篠田桃紅宅に行ったことがあってね。「貴方のガラスはなかなか良いわねぇ」と言ってもらったのも懐かしいね。そう言えば岩関会長は北川フラムの高校の先輩だったね(笑)。今思えば、若い頃本当に贅沢な経験をさせてもらった。
内田邦太郎
内田邦太郎作品01
ブルーグリーン彩 ピスタチオ形ランプ
技法 パート·ド·ヴェール
作品サイズ 17cm×32.5㎝×厚み13.5cm(底 Φ10㎝)
共箱 有
備考 サイン有
価格 ¥300.000(税込価格¥330.000)
「丸いランプを作ることが多いから、違うかたちを作りたかった」
ピスタチオを割ったイメージの作品。
内田邦太郎作品02
コバルトブルーグリーン彩 エリ付ミニランプ
技法 パート·ド·ヴェール
作品サイズ Φ13.5cm×18㎝(底 Φ10.5㎝)
共箱 有
備考 サイン有
SOLD
時々、感動した風景を見たあとに、その光景のイメージが作品として生まれることがある。
「不思議な現象が起こるんだ」
内田邦太郎作品03
黄オレンジ彩 フリル縁髙台花器
技法 パート·ド·ヴェール
作品サイズ Φ16cm×24.5㎝(底 Φ8.2㎝)
共箱 有
備考 サイン有
価格 ¥200.000(税込価格¥220.000)
ひだのところが、完璧に薄く上手くいった作品。光にあてると、淡い色調に変わる。
「ポッキーを入れると面白い菓子鉢になるよ」
内田邦太郎作品04
黄緑グリーン彩 三弁重ね髙台花器
技法 パート·ド·ヴェール
作品サイズ Φ11cm×26㎝(底 Φ7.3㎝)
共箱 有
備考 サイン有
価格 ¥180.000(税込価格¥198.000)
ひとつのエポック。花びらを重ねてみたかった。
重なった所の色が濃く出て、色調の変化が美しい作品。
内田邦太郎作品05
黒グリーン彩 ヒドラ縁髙台花器
技法 パート·ド·ヴェール
作品サイズ Φ9.5cm×28㎝(底 Φ8.3㎝)
共箱 有
備考 サイン有
価格 ¥180.000(税込価格¥198.000)
グリーンと黒の加減が上手くわかれている作品。
「最近では最も気に入っている」
内田邦太郎作品06
黄土色 二段胴張ぐい呑
技法 パート·ド·ヴェール
作品サイズ Φ7cm×10.5㎝(底 Φ7.3㎝)
共箱 有
備考 サイン有
価格 ¥50.000(税込価格¥55.000)
キャンドルを入れると、炎の揺れが柔らかな光をもたらす、優しい作品。
内田邦太郎作品07
赤黒斑文彩大ブリ沓茶碗
技法 パート·ド·ヴェール
作品サイズ Φ13cm×11.5㎝(底 Φ5.5㎝)
共箱 有
備考 サイン有
価格 ¥150.000(税込価格¥165.000)
「赤と黒の斑紋が美しく出た」
大胆な見応えのある作品。
内田邦太郎作品08
オリーブコバルト黒彩熊川写茶碗
技法 パート·ド·ヴェール
作品サイズ Φ12.5cm×10.5㎝(底 Φ5㎝)
共箱 有
備考 サイン有
価格 ¥150.000(税込価格¥165.000)
「形がきれいで、大好きな色合い」
ずっと眺めていたい作品。
内田邦太郎作品09
コバルト彩筒茶碗
技法 パート·ド·ヴェール
作品サイズ Φ10.3cm×10.8㎝(底 Φ4.6㎝)
共箱 有
備考 サイン有
価格 ¥150.000(税込価格¥165.000)
「カラフルなものばかりではなく、シックな色合いの作品をつくりたかった。気まぐれだね」
複雑な色が絡んで重厚さがうかがえる作品。
◆ 編集後記 ◆
パート·ド·ヴェールを始める前、吹きガラスやインテリアデザイン関係の作品を作っていた時期の、現在の内田先生の作品とは全く対極にあるような作品を書斎で発見しました。
透明な幾何学的ガラス作品
この透明の幾何学的な作品は当時の大ヒット作品だったそうです。6個セットで、組み合わせると、オブジェとして星形になったり、ピラミッド型になったり、用途としては、おつまみ入れになったり、パーティー皿になったりと変幻自在です。
当時、群馬県高崎市が地元の福田赳夫元首相と中曽根康弘元首相から、共同で香典返しとして3万個の注文が入ったりと様々な注文に毎日毎日梱包にも追われ、大忙しだったそうです。「これは、型がありプレスで作るんだけど、自分は本来デザインの方が向いていて、才能も優秀だと思ってるよ。パート·ド·ヴェールは好きなことやって遊んでるという感じ(笑)。同じものは二度と生まれないから全く飽きないね」
一見相反する経験やデザイン的基礎が、時空を越えた、温かみのある美しく自由なフォルムにつながるのだと、感動を新たにしました。