林 美木子 vol.1 “扇” 前篇

2020.11.27

林 美木子 vol.1 “扇” 前篇

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林 駒夫先生・林 美木子先生からのプライベートメッセージ

「これは(写真①)僕が人間国宝に指定された時(2002年)のパーティーの配りものの扇。これが(写真②③)紫綬褒章を受章した時(2004年)に、お祝いの御礼に配る品として作った扇。紫綬褒章をどう表そうかと思ったけど、紐で見せました。どちらも美木子の作です」

林 駒夫

 

「扇ってこれがたぶん初めてやったと思う。オリジナルで、檜扇以外で、紙の扇で。だからまだ舞扇だったり、飾り扇だったりといろんなパターンがあるのを知らなくて、割と一般的な扇のかたちです」

林 美木子

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林 美木子作品01
月次扇 四月 醍醐図 

技法     大和絵
作品サイズ  51.5cm×36.5cm
備考     落款有
価格     ¥220.000(税込価格¥242.000)

豊臣秀吉が京都醍醐寺で催した「醍醐の花見」にちなんだ絵柄。盛大な花見の宴の雰囲気が伝わってくるような華やかさ。

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林 美木子作品02
端午 かわほり扇 菖蒲蓬図

技法     大和絵
作品サイズ  51.5cm×36.5cm
備考     落款有
価格     ¥120.000(税込価格¥132.000)

菖蒲や蓬の香気は邪気を祓うとされ、健康を願った。鎌倉時代より男の子の成長を祝うように。扇とともに飾ったのは、檜の太刀を胡粉で何度も磨き上げ美しく彩色された有職の「菖蒲太刀」。

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林 美木子作品03
源氏物語 扇 葵祭図

技法     大和絵
作品サイズ  51.5cm×36.5cm
備考     印有
価格     ¥195.000(税込価格¥214.500)

都大路を往く賀茂祭の行列。「源氏物語」にも描かれるみやびやかな祭り。絵巻物のようにしたいと、古色をつけるため地を紅茶で塗っている。墨の線を残して塗る彫り塗りの技法で描かれているのも見どころ。 陽明文庫所蔵の絵巻より抜粋。

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林 美木子作品04
月次扇 六月 柳橋図

技法     大和絵
作品サイズ  51.5cm×36.5cm
備考     落款有
価格     ¥195.000(税込価格¥214.500)

「梅雨時の柳の葉はだいぶ長くなって、その柳の葉の形でだいたいの季節が分かる」金泥で描かれた流水模様も美しい、季節を読み解く楽しみがある1点。

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林 美木子作品05
月次扇 七月 梶鞠図

技法     大和絵
作品サイズ  51.5cm×36.5cm
備考     落款有

平安の貴公子たちの雅な遊びの一つだった蹴鞠。七夕に梶の枝に鞠をくくり、牽牛と織女の二星に手向けたという枝鞠が描かれている。扇に合わせたのは、「御所張子 有職彩色 けまり」。鞠場(まりば)の四隅に植えられる桜、柳、楓、松と、中央には鞠装束の文様が描かれている。

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林 美木子作品06
月次扇 八月 夕顔図

技法     大和絵
作品サイズ  51.5cm×36.5cm
備考     落款有
SOLD

夏季の扇なので、骨は煤竹を使い涼しさを誘う。狂言「花子」で使われる扇の絵柄。
花子が登場する能「班女」でも、扇が重要な役割を持つ。お互いに扇を交換して再会を誓った二人が物語の最後に、黄昏の中で互いの扇を見て探し求めていた恋人と確かめ合い、再会を果たす。

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林 美木子作品07
源氏物語 扇 須磨図

技法     大和絵
作品サイズ  51.5cm×36.5cm
備考     印有
価格     ¥220.000(税込価格¥242.000)

秋の花が咲き趣のある夕暮れ、光源氏は十五夜の月を眺めながら、沖から聞こえてくる舟唄に耳を傾け、随分遠いところまで来てしまったものだなあと、都にいる人々を思いながら佇む場面。大和絵の定形の図柄を、扇に合わせて描いたオリジナル。

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林 美木子作品08
月次扇 十月 秋草図

技法     大和絵
作品サイズ  51.5cm×36.5cm
備考     落款有
価格     ¥195.000(税込価格¥214.500)

扇は能に欠かすことのできない大事なもの。能「融」で使われる扇の、秋草にすだく虫。
上部両端(つま)には虫籠も描かれ、秋の風情が盛り込まれている。

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林 美木子作品09
月次扇 十二月 洛中師走図

技法     大和絵
作品サイズ  51.5cm×36.5cm
備考     印有
価格     ¥220.000(税込価格¥242.000)

上杉本洛中洛外図屏風から、京の歳末の風景を切り取って描かれた。新しい年を迎える準備で行きかう人達の賑わい、古の都人の声が聞こえてくるよう。自然に見える町の様子も、開いた時の見え方や、扇面の形に合わせた構図、絵柄の大きさや収まり方が考えられている。

 

◆ 編集後記 ◆

今回有難くも、“しつらいの達人”林駒夫先生に、扇をどのように飾ったら良いか?を教えていただくことができました。貴重な体験をさせていただきました。本当に有難うございました。

今や海外のオークションで根付けや印籠が億単位を超える取引をされています。何故か、を美術史家の方にお聞きすると、モビリティが重要な条件のようです。今回、林美木子先生の手描きの扇という、コンパクトで軽く持ち運びがし易い、しかも仕舞い方も簡単、広げたら歓声が上がるほど美しい扇が、いつか100年後でも億の値がついたらいいなと思いました。(岩関)

アトリエからこんにちは 林 美木子 vol.1 “扇” 後篇 2020年12月

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