中西 和 先生からのプライベートメッセージ
みなさん、こんにちは。
コロナ、コロナで大変な一年でしたね。
とりわけ24年続いてきたギャラリー桜の木での展示が出来ず、
見て頂けなかったことはとても残念でした。
一方、得たこともあります。
身近で親密なものを眺め絵にすることは、世情に侵されず静かに続けて行けることを改めて思い直し、尊く思えたことです。
眼を向けた自然や事物は、知っていると思い込んでいたことを、かろやかに裏切り、ほほえむかのように新しいことを教えてくれる、そんな日々を得たことです。
つくづくいい仕事に就き、続けてこられたことに感謝をあらたに覚えました。
今後の制作の力になる大きな一年でした。
みなさんに、ギャラリー桜の木で見て頂き、お話しできる日を心待ちにしています。
中西 和
中西和 作品01
枯鬼灯
技法 洗い出し
制作年 2020年
作品サイズ 30cm×15cm
額寸 43cm×27cm×厚さ4cm
備考 落款・ともシール有
SOLD
秋、自然が創り出す造形の美しさ、おもしろさ。
「よくぞこんなにうまい具合に枯れていくものだな。
われわれが勝手に枯れていると思っているけれど生きているんだね」
中西和 作品02
秋色
技法 洗い出し
制作年 2020年
作品サイズ 30cm×12cm
額寸 41cm×23cm×厚さ4cm
備考 落款・ともシール有
SOLD
目の前にある単純な神秘。からすうりの朱色に秋の訪れを感じる作品。
中西和 作品03
御年(みとし)
技法 洗い出し
制作年 2019年
作品サイズ 30cm×30cm
額寸 43.8cm×43.8cm×厚さ4cm
備考 落款・ともシール有
SOLD
「稲に対しては信仰というか、別格の何かを感じる。
稲穂を一粒一粒描いていると、5分くらいまではまだまだ。
7~8分くらいまでになると、出来上がるところにようやく行きつつあるから
『ああ、良かったなぁ』と」(笑)
中西和 作品04
艸(くさ)
技法 洗い出し
制作年 2018年
作品サイズ 20cm×40cm
額寸 34cm×54cm×厚さ4cm
備考 落款・ともシール有
価格 ¥500.000(税込価格¥550.000)※額代込みのお値段です
秋風にそよぐ猫じゃらし。
削り出された紙の地色の白は、光に透ける艸(くさ)の色になる。
中西和 作品05
閑日
技法 洗い出し
制作年 2017年
作品サイズ 35cm×50cm
額寸 50cm×65cm×厚さ4cm
備考 落款・ともシール有
価格 ¥1.000.000(税込価格¥1.100.000)※額代込みのお値段です
「モチーフの材木は、あるギャラリーの展示に使用されていたものを気に入り、無理を言って入手したものです。元は古民家の梁とのこと。普段はアトリエの入口に、似たようなもの四本と一緒に立て掛けてあります」
中西和 作品06
蓼(たで)の花
技法 洗い出し
制作年 2020年
作品サイズ 16cm×8cm
額寸 28cm×20cm×厚さ4cm
備考 落款・ともシール有
SOLD
空に向かって、すっくと伸びる「あかまんま」の愛らしい姿に心がなごむ一点。
中西和 作品07
ヒナゲシ
技法 洗い出し
制作年 2020年
作品サイズ 9cm×9cm
額寸 18cm×18cm×厚さ3.4cm
備考 落款・ともシール有
SOLD
おぼろげな赤いヒナゲシが印象的な作品。
中西和 作品08
秋色
技法 洗い出し
制作年 2020年
作品サイズ 43cm×33cm
額寸 62cm×50.5cm×厚さ4cm
備考 落款・ともシール有
価格 ¥800.000(税込価格¥880.000)※額代込みのお値段です
「からすうりをよく題材にしていることをご存知の近隣の方が、どこかで採ってきて、玄関に置いていかれました。…となれば、描いておかねばなぁ」
中西和 作品09
晩秋
技法 洗い出し
制作年 2020年
作品サイズ 48cm×90cm
額寸 68cm×108cm×厚さ4cm
備考 落款・ともシール有
価格 ¥1.600.000(税込価格1.760.000)※代込みのお値段です
「棚の上にポツンと置いてある壺に、傾いた陽射しの光が横から当たっていて、惹かれるものがありました。からすうりの枝を一本配して、遅い秋の心境の一端として描きました」
◆ 編集後記 ◆
お庭の角に、奥様の家庭菜園も!
お庭の木々、花々の手入れのみならず、菜園まで手掛けていらっしゃる奥様のバイタリティに感服致しました。
「だいこん、かぶ、春菊、バジル、ミント、ローズマリー…
畑のことは全然分からないから自己流でやっていて。種は昔からの在来種のものを選んでいます」と楽しそうにご説明くださいました。
お庭に、シュウメイギク、コスモスなど秋の花々が咲き、からすうりが実る、まるで桃源郷のように豊かな鎌倉のアトリエに、時間を忘れて少しだけ長居をしてしまいました。
中西先生、奥様、素敵な初秋のひとときを、ありがとうございました。

アトリエからこんにちは 中西和 vol.1 “夏” 2020年7月