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十七代 永樂善五郎の香合展 2009年4月2日(木)〜4月18日(土) 銀座ギャラリー桜の木
十七代 永樂善五郎の香合展 2009年4月2日(木)〜4月18日(土) 銀座ギャラリー桜の木
 

香合の世界

古えより香とともに伝来した小さな蓋物、香合は、茶の湯の成立とともに茶会の席中に登場するようになりました。桃山から江戸初期にかけて、貿易船によって持ち込まれた明の焼き物、中でも交趾焼の香合は特に珍重されました。次第に古田織部プロデュースの様々な焼物や、仁清や光琳などのスーパーアーティストが作る香合が次々と生まれるなどして大変に白熱、江戸中期には既に香合という世界だけで小宇宙と呼べるほどの深い世界観を形成してゆきます。季節や祝い事に合わせて。亭主の考えるもてなしの意味を込めて。茶席を一点で包括する美。用の美だからこそ無限の世界、香合は、茶人ならずとも愛すべき、手のひらに収まるコレクションピースと言えます。

永樂善五郎の香合

このたび、ギャラリー桜の木では、京焼の清華を誇る、千家十職の当代・永樂善五郎(十七代)の個展を開催いたします。初めてのギャラリーでの個展となる本展では、永樂家に伝わる秘伝の技術・色鮮やかな交趾の作品を中心にして24点の香合を展覧致します。陶磁香合が珍重された江戸後期、安政二年にまとめられた『形物香合相撲』番付をキーワードに、大名物香合の大亀や桃、柘榴を当代永樂善五郎がどう写すのか。また、当代ならではの造形は伝統を紐解く喜びや“あそび”にあふれた展覧会になることと存じます。

皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。


銀座ギャラリー桜の木


十七代 永楽善五郎 十七代 永楽善五郎  Zengoro Eiraku

1944年−京都府生まれ

国際色絵コンペティション‘97九谷・金賞受賞

伝統ある茶道「千家十職」のひとつ、京焼を代表する永樂家の十七代。

金襴手・交趾・染付・色絵などによる、優美で気品溢れ、雅やかなその様式は、圧倒的存在感を持ちつつも他の茶道具・空間との調和を保ち、累代にわたり受け継がれているまさに伝統美である。

十七代善五郎は、明・暗の両極をあわせ持つ作風により、
より深い日本人の心根を追求している。




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