ギャラリー桜の木では、水野竜生新作展「HUMAN EPOCH 人の時代」を開催いたします。今展は10ヵ年計画で水野竜生先生を毎年一度定点観測する試みの第5回目の個展です。
昨年、ゆるしの空気に惹かれて訪ねた土地・タヒチでは、フルスペクトルの色に出会い、雄大な自然をみずみずしくカラフルに描ききった水野竜生。旅の後半に、色としての黒と白を発見します。旅のあと日本で、中国のアトリエで、画板に向かい自分の内奥から取り出した色は、墨の色でした。モノトーンに見いだす、壮大な色の世界。空間美と伸びやかさ溢れる画面のなかに、人々と、古代人が神と会話するために作った文字とが遊びます。
風景画としての人の群像を描きながら、最近あることに気付いた、とおっしゃいます。
『自分の周りにある社会構造やシステムが、そこにすでにあたりまえにあるもの、だと思っていたら、実は常に変わり続けている。常に変化しているなかに自分はいるんだな。究極、人間は進化し続けていると、僕は信じたい。必ず向上してゆける、と思いたい。』
そんな気持ちを込めて描く、墨色美しい新作、「人の時代」どうぞお愉しみくださいませ。 |