平松礼二 「桜と鯉と」 日本画(61.0×65.0cm)
平松礼二 「晩夏」 日本画 SM
平松礼二 「さくら抄」 日本画10号
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平松礼二展 「ジャパン・インパクト」 2009年3月2日(月)〜3月28日(土) 銀座ギャラリー桜の木



ギャラリー桜の木銀座では2009年3月2日(月)より28日(土)まで、全四期構成における日本画家・平松礼二の全新作個展「ジャパン・インパクト」を開催いたします。第一期は『四季―さくら』モダニズムを湛えた二曲一隻の新作屏風4点。桜の春夏秋冬、究極の美を高らかに謳います。第二期は『煌めく星座』とし、ミニアチュール〜SM100点の小品を星になぞらえ、平松礼二の内的な宇宙を覗くプラネタリウムのような展示となります。第三期は『ジャパン・インパクト』、日本各地の自然美を追求した特集サイズ(61.0×65.0cm12点を展示いたします。さらに第四期は初発表となる『平成、礼二小袖』、10年かけて制作した小袖8点を展覧致します。


銀座ギャラリー桜の木

四季―さくら 3月2日(月)−3月7日(土)
煌めく星座 3月9日(月)−3月14日(土)
ジャパン・インパクト 3月16日(月)−3月21日(土) 20日は休廊
平成、礼二小袖    3月23日(月)−3月28日(土)


平松礼二 プロフィール 
平松礼二
Photo by Suenobu Shigyo

 平松礼二は1941年に東京生まれ、高校美術科在学中から横山操にあこがれて画家を志し、氏が所属する青龍社に出品、入賞を重ねます。川端龍子、横山操が没し青龍社解散後は創画会を経て無所属で作品発表を続けています。ライフワークとなる「路」シリーズがスタートした30代後半、「横の会」創立に参加。40代には日本画家の登竜門である山種美術館大賞展大賞受賞など著名な美術賞を総なめに。国際的にも活躍の場が広がります。50代、精力的な発表とともにNHKはじめテレビ各局で平松礼二特集が組まれるように。鎌倉にアトリエを移します。58歳のとき発表した「印象派・ジャポニズムの旅」は、国内外で大変な話題を集めました。「印象派」の起爆剤が「江戸・ニッポンの美への驚愕」とするならば、100年の時を超えて、現代の日本美をつむぐ平成の日本画家が、モネやゴッホ、印象派の画家達の視線を探り、そこから見える日本美を描いたらどうなるか、という壮大なテーマに挑戦します。
 “フランスのオランジュリー美術館でモネの大作「睡蓮」を見て、鮮烈な衝撃を受けました。そこでは日本の美の象徴である「かざり」「自在性」「あそび」がふんだんにつかわれていました。それも西洋の画家の作品。この驚きを作品に映したいと感じたんです。日本人は残念なことに誇りうる優れた文化を持ちながら自国の芸術に対して非常に関心が薄い。だからこそニッポンの創造力を、いま画家として探求したいと思ったんです。”ジャポニズムシリーズ発表から10年を経て、「日本美の特質は、世界性がある。」と断言します。2000年より安井曾太郎、杉山寧、高山辰雄のあと、月刊『文藝春秋』表紙画を担当、現在に至ります。

 平松礼二があらたに挑戦するのは、江戸〜現代〜未来、日本人が創る世界性のある美を探る旅「ジャパン・インパクト」です。江戸芸術を範とし、距離・時間を越えた想像力をはためかす美の冒険家、平松礼二、日本の北から南まで、日本の美を穏やかにみつめる平松礼二、究極にデフォルメしたニュー・ニッポン・デザインを遊ぶ平松礼二、そこには現代日本に燦然と輝く、普遍の日本美が表れます。

さらに、本展の発表と同時に、画業50年の集大成となる200頁を超える内容の同題画集が刊行されます。



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