かつて、画室から飛び出し外光の下で描いた印象派の画家達のように、水野竜生は風景の中に身をおいて制作しています。
01年NYで発表となった、佐渡のシリーズは、雪の海岸線を巡りながら描いた作品で、NY・アートインアメリカ誌のエレノア・ハートニー氏に「風景が水野竜生を模倣する」と言わしめました。05年、ギャラリー桜の木 銀座での初個展では、富士の裾野を巡りながら白と赤、たった二色で勢い良く描ききった「富士」は、「山が笑っている」と来場者に活力を与えました。08年3月の北京・中国美術館で発表された人のシリーズは、町を歩く様々な人々の姿を“風景”と捉え、類稀な色感と大胆な構成力で大変な話題となりました。
今年1月、画家はタヒチに飛びます。タヒチの光、タヒチの風が、どんな作品を描かせたのか。初夏の風薫る六月、45点のタヒチをどうぞ会場にてお楽しみ下さい。
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